月までの距離は一定じゃないだろ

 月の錯視を知ってるか。

 月や太陽などの天体は、地平線にある時と頭上にある時では、大きさが違って見える。昇る朝日や沈む夕日は大きく見えるのに、頭の上の太陽はなぜか小さく見える。

 もちろん、実際に天体の大きさが変わっているわけではなく、月の場合は、地平線時と南中時の月を、五円玉の穴から覗いてみるとこれが証明できる。両時間帯の月は、変わりなく、同じ大きさで五円玉の穴にすっぽりと収まる。

 この現象はしんりがくでは「月の錯視」と呼ばれる。要は錯覚である。

 月の錯視の原因として、よくこんな説明を耳にすることが多いのでは?

「地平線で月や太陽が大きく見えるのは、周りにあるビルとかと大きさを比較できるから」

 というのは実は、単なる一説にしかすぎない。実のところ、月の錯視の原因には複数の仮説があって、決着はついていない。日本心理学会のページを調べたところ……。

Q4.地平の月と真上の月は,なぜ大きさが違って見えるか?

地平線からのぼり始めた月は大きく見え,空高くのぼっていくにつれて,小さくなるように見えます。なぜそう見えるのでしょうか。月までの距離は38万kmだそうですが,それは,地平方向でも真上でも,変わらないはずです。大きさが違って見えるのは,眼の錯覚なのでしょうか。

A.鈴木光太郎

眼の錯覚です。地平の月と真上の月を望遠レンズのついたカメラで撮ってみましょう。月は同じ大きさに写るはずです。(中略)なぜ起こるのかは,完全に解明されているわけではありません。
日本心理学会


 望遠レンズのついたカメラなんて、高くて買えないだろ!!(怒)



↓買いたい人はこちら
望遠の販売ページ|キヤノンオンラインショップ



 ともかく、月の錯視については色々な仮説があって、「ヒルガードの心理学」に書かれている説明は正直意味がわからないので、別の文献を当たってみようとは思うけど。
 
 いやまあ、仮説一つ一つを理解してないので、今回どうこうとりあげるつもりも知識もさらさらないけど、1つだけ気になることが有るのである。日本心理学会のこの文章もそうだけど、他でもよく誤解されがちな一文が気になったわけである。そしてとうとう自前の下手くそな図まで持ち出し説明しようとするわけである。

 ぅちが気になったその一文とわ――「月までの距離は38万kmだそうですが,それは,地平方向でも真上でも,変わらないはずです。」

 なんでやねん! 下の図を見て欲しい。



f:id:pliocene_coast:20170516220239p:plain



 月までの距離が変わらないのは、地球の中心から月までひっぱった線の距離である(もっと正確に言えば軌道が真円でないとか煩いことはいくらでも言えそうだが)。人が立っているある一点からは、月の出の位置、南中の位置では、月の距離は明らかに異なる。なので、実際的な距離はそれが何キロであろうが異なるはずである。と、いう文句でした。

 まーそれがどうしたという話だけど。
 

Copyright © 2017 pliocene All rights reserved.