北と日記

北海道在住の大学院生のブログ

青い窓

_26A0964

 ところで、東京近郊は大型の水族館が多い。例えば新宿だと、比較的近いのは池袋のサンシャイン水族館や、吉祥寺の井の頭自然文化園があったりする。新宿より西に行けば、すみだ水族館葛西臨海水族園鴨川シーワールドがある。南に行けば、アクアパーク品川や、しながわ水族館八景島シーパラダイス新江ノ島水族館などなど。日本は世界有数の水族館保有国である。その歴史は明治15年、上野から始まり、次いで全国各地で水族館が開館することとなる。世界最大級の水槽(2008年、一位の座をドバイ水族館に追われてしまった)を持つ沖縄美ら海水族館は、これらの中では比較的新しい施設だ。最近では、京都水族館スカイツリーの麓にあるすみだ水族館が新設されている。

_26A0487

_26A0453

 日本の水族館を支えるのは、巨大水槽建設に関する高い技術力、魚類等海生動物の飼育技術(人工海水製造能等)、立地だろう。これに加えて、世界のライバルに負けないような様々な取り組みが経営を支えている。タッチプールや動物のショー。イルカと供に泳げる生簀や、トドのいるプールにバケツから餌を投げ込んでみたり、ドクターフィッシュがいる水槽に手を入れてみたりできる。ただ水槽の生き物を観覧するだけの施設に比べて、お客が非日常的な経験ができるよう、様々な工夫を練っている。その努力はすごい。

_26A0957

 当方は生物学科出身であり、水棲動物のニッチな話は幾度となく耳にして(同級生と比べれば、話ができる方ではない)いる。生態学的な視点で見れば、住環境としての水という媒質は、陸上とは大きく異なる。先ず、陸上動物が重力の制約を受けるのに対して、水棲動物には浮力という概念が加わる。さらに、泳ぎながら、水面方向と海底方向を区別する必要がある。これをどうやっているのかという話。視覚に強く依存した捕食者は少ない。殆どが、音、媒質の振動、嗅覚等で環境を認知する。水は空気よりも光を減衰させる。水深200 mまで潜水すれば、太陽光は吸収・散乱され微弱な赤色光しか届かない。そこに住む生物は、当然、陸上の動物とは何もかもが違っている。目玉が異様に大きい魚もいれば、磯を飛び跳ねる魚もいる。

 水族館では、そういった話を考えて歩くと楽しいと思う。恋人受けは良くないけど。ただし、生物学科の恋人は喜ぶかもしれない。

_26A0949

_26A0936

 写真は新江ノ島水族館葛西臨海水族園、たぶんすみだ水族館で撮影した。

広告を非表示にする
Copyright © 2017 pliocene All rights reserved.